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なんだかんだと忙しく、慌ただしく、このブログを見てくださっている皆さんには大変申し訳ないのだが、更新の頻度が随分と減ってしまっている。ちょっとした思いつきや感想を短時間で公開できるツイッターを使うことが増えている次第。 時間が足りなくなってしまう理由の一つにはNETFLIXというやつがある。NETFLIXオリジナルの新作ではがっかりさせられることも決して少なくはないのだが、スティーヴン・ソダーバーグの新作が観られて、しかもそれが「ハイ・フライング・バード—目指せバスケの頂点ー」のように面白い作品だったりするので、契約を打ち切ることができなくなってしまう。 プロバスケットボールのロックアウト(労使協定締結が滞った結果、リーグの業務が公的に停止になること)の期間中、顧客である新人選手のため、ロックアウト終結のために意外な動きを見せるスポーツ・エージェント(アンドレ・ホランド)を主人公とする物語。 ピーター・アンドリュースという変名で自作の撮影監督を務めることの多いソダーバーグが、この作品では実名で撮影監督をしており、「アンセイン」に続いて全編iPhoneで撮影している。「アンセイン」では、実験的にやってみたら、案外やれちゃいました的な面白さがあったが、「ハイ・フライング・・・」では、もうすっかり手慣れた感じで、のびのびと自由闊達に動き回るカメラが実に心地よい。名人の落語を聴いていると、なんども聴いた噺でも擽りでも、語りの調子そのものが気持ちよくてうっとりとしてしまうわけだが、「ハイ・フライング・・・」のソダーバーグの撮影、編集を惚れ惚れと眺めているだけでも90分の上映(?)時間は、あっという間に過ぎてしまう。 もちろん、話の内容も人間ドラマとして秀逸で、「オーシャンズ11」のようなトリッキーな語りがスポーツ・ドラマと巧みに融合している。 主人公を演じるホランド(この人は最近WOWOWで放送が始まった「キャッスル・ロック」でもなかなかいい)が若さに似合わぬ腹芸を見せて好演し、オーナー側の弁護士を演じるカイル・マクラクランも、いつもとはちょっと調子が違って面白い。この間「マンディ 地獄のロード・ウォリアー」で生存確認をしたビル・デュークが、出番たっぷりで、この人らしいふてぶてしい味を久々に見せてくれているのも嬉しい。 「オーシャンズ12」は、ブルース・ウィリスが本人役で登場したり、ジュリア・ロバーツ演じるテスが、女優ジュリア・ロバーツに化けたりするメタ・フィクション的な作品だったが、ソダーバーグには、メタ・フィクションをテーマとしたような「フル・フロンタル」という作品もあり、「ソラリス」などもそうだが、「現実と非現実の壁、あるいは壁の不在」というテーマが多くの作品の根底にある。 「ハイ・フライング・・・」にもメタフィクション的な仕掛けが施されており、そのためだけでも、この作品がNETFLIXで製作された価値があるのだ。 劇場用作品復帰作「ローガン・ラッキー」は、まあ、こんなもんかな、という出来だったが、「アンセイン」、「ハイ・フライング・バード」の2作は、軽い調子で作った(後者は3週間で撮り上げたとの由)がゆえの軽快さがあって好ましい。ゲイリー・オールドマンとメリル・ストリープが共演している次回作にも大いに期待したい。 #
by broncobilly
| 2019-02-17 15:54
| 映画評
「アンブレイカブル」、「スプリット」の続編。自らをスーパーパ
まず、M・ナイト・シャマランのトレードマークになっている(実 「ミスター・ガラス」という作品の面白さは、ツイストにあるので スーパー・ヒーロー・コミックの内容は現実の世界の記憶であり記 (映画という物語の世界の中での)現実で、テレビで「バットマン ジャクソン(ニック・フューリー)とマカヴォイ(プロフェッサー Marvel'という文字が躍っている。 出演俳優たちが別の'宇宙で'体現してきた(アニヤ・テイラー= ただし、シャマランは、ぼくたち観客の一人一人が空を飛べるとか 「スブリット」のラストで、「アンブレイカブル」の物語が続いて #
by broncobilly
| 2019-01-19 16:47
| 映画評
今日はNETFLIXで観た作品のことを書くつもりなのだけれど
今朝の朝日新聞/文化文芸欄に石飛徳樹氏が「ボヘミアン・ラプソ で、つらつら考えたのだが、ぼくが「アリー/スター誕生」という つまり、昨日のポストにも書いたリアクション・ショットのことで 繰り返しになるがブラッドリー・クーパーはどのステージ場面にお クライマックスで亡き夫を偲びアリーが熱唱する場面でさえも。 ここで観客席にいるアリーの父やジャックの兄、親友が涙を流した このあたりは「ボヘミアン・ラプソディ」が実に効果的に、あざと だがクーパーはそれをしない。パフォーマンスを徹底的に撮し、聴 実は昨日「午前十時の映画祭」で「パリの恋人」を(三度目になる そして感じたのは、出演者のパフォーマンスを徹底的に、最も効果 石飛氏は朝日の記事の中で「アリー/スター誕生」の'大爆発'に でもって、NETFLIXです。 なんと言っても、やられた!のは、アルフォンソ・キュアロンの「 七〇年代のメキシコ・シティを舞台にした、ある中流一家と、家政 まず、冒頭から水、水に映った映像にやられてしまう。 「トゥモロー・ワールド」、「ゼロ・グラビティ」ほどトリッキー 不気味で不穏な政情が背景に見え隠れするものの、そんな中でも平 「トゥモロー・ワールド」で出産場面をまともに描写していたのに 「ROMA」にも圧巻の出産場面があるのだが、これは死産に終わ 政治的不穏、家族の中の悲劇、死産など、暗い出来事が次々と描か バカンス先での夕食の席で、父が家庭を捨てたことを初めて子ども こんな雰囲気でデザート食べるわけないだろ!と思う。パッと画面 この場面は、本当に素晴らしい。悲劇と喜劇の見事な融合。この一 人生は悲劇だけでも喜劇だけでもない。どちらかが交互に、あるい 横移動のみだったカメラが初めて上昇していくことで'希望'を提 スティーヴン・キングが「悪評に騙されるな。必見!」とツィート 'なにか'を見てしまうと精神に異常をきたす病(?)が蔓延し、 別に傑作だとは思わなかったが、確かに言われているほど酷い出来 期待しすぎたせいか、なんだかもったいぶってるなあ、と感じた「 「オーシャンズ8」つながりでゲスト出演したと思しきサラ・ポー 「クワイエット・プレイス」では、モンスターの姿が例によって例 「ブラック・ミラー/バンダースナッチ」。視聴者がリモコンで物 ぼくがメタ・フィクションで最も衝撃を受けたのは「新スタートレ 多くのRPGがそうであるように、「バンダースナッチ」も、視聴 それでも、それぞれの選択によって変わってくる物語の展開は面白 #
by broncobilly
| 2018-12-30 10:11
| 映画評
l いやあ、参った。年の瀬に入ってから、身辺が信じられないほどバ
映画は観てますよ。でも、プログの更新はすっかり滞っております というわけで、溜まった批評というか感想というかを、年内に小出 「へレディタリー」、「来る」。タッチの全く違う二作品なのに、 そっち方面へぶっ飛んでいくんですかあ?!」というところは、な 「来る」は、クライマックスがクリスマス・イヴだと知らずに、た 「ブレイン・ゲーム」と「マンディ・地獄のロード・ウォリアー」 「ブレイン・ゲーム」のアンソニー・ホプキンス若々しいなあ、と もともとは「セブン」の続編として、ブラッド・ピットが演じてい ブラッド・ピットの代わりがアンソニー・ホプキンス。最初はブル そう言えば「ジャスティス」(02)でのウィリスは、どう見ても カーチェイスの場面で、敵が奪ったタクシーのナンバーやら、進路 アフォンソ・ポヤルト監督は、C.G.I.を駆使して、凝った映 安楽死などの倫理的なテーマを扱っているのだが、これが超能力者 とは言え、ホプキンスの演技はやはり見応えがあり、ファレルも上 年の瀬の劇場で、出来損ないだけど、見るべきところがないでもな で、そのまま退場せずに(劇場のお兄さんには許可を得ました)「 カルト集団に最愛の女性を焼かれたニコラス・ケイジの復讐劇、と それとも寝床か別の惑星での話ですが?! てか、この世ですか?!という感じで、毒々しい赤と黒を基調とし こちらは作品の世界間とケイジの存在感が、見事なかけ算になって こんなトンデモナイ作品を作ったのが、がっちりとしたアクション ラスト・ショットでは、軽くトリップできました。 「アリー/スター誕生」も観てきたよ。 これはもう、ブラッドリー・クーパーの、がっちりとした演出を楽 主人公二人が初めてで会う晩の出来事に音たっぷりと尺を取ってい ガガの父親役がアンドリュー・ダイス・クレイというのもいいなあ はーい!)人が演じてるからこそ、名声に憑かれた、この人物に説 ぼくは昔からサム・エリオットのファンなので、この人が実にいい キャスティングで言えば、クーパーがレギュラーの座を2シーズン 運転手役のグレッグ・グランバーグと、療養施設場面に登場するロ Amazon Primeで久し振りに「エイリアス」を観ているところなので、 #
by broncobilly
| 2018-12-29 08:10
| 映画評
コーエン兄弟の新作は六つのセグメントからなる西部劇アンソロジ
コーエン兄弟の作品を観てがっかりさせられたことは一度もない( 大学生だった頃には、新潮文庫から出ていたフォークナー、ヘミン 喜劇的なものから、シュールなもの、本格西部劇、不気味なもの、 そしてすべてのエピソードを「死」という一本の線が貫いている。 Fresh Airでのインタビューによると、これはコーエン兄弟が初めて全 Netflixで配信されたものをPCやタブレットではなく、そ 「早とちりの娘」での幌馬車隊案内人と先住民たちとの戦いの場面 出演者たちは皆、個性派で好演しているのだが、「早とちりの娘」 個人的には「遺骸」で、ソウル・ルビネック(「許されざる者」) 劇場公開されていれば、間違いなく今年のベスト・テンに入れたか #
by broncobilly
| 2018-11-24 14:55
| 映画評
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