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映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
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「G.I. ジョー バック2リベンジ」(G.I. Joe: Retaliation, 12)

 昨年公開されるはずだったのが、3D化が急遽決定されたとの理由で延期になっていた作品。実際は「君への誓い」、「21ジャンプ・ストリート」(日本ではDVDスルーとなったが、これは面白い!)が連続して大ヒットとなり、人気が急上昇したチャニング・テイタムの出番を増やすためではないか、とか、そもそも出来が悪すぎるので撮り直さざるを得ないのではないか、とか噂されていたシロモノである。最初からあまり期待はできない。

 しかも、ぼくには映画の中でこれをやられるとどうしても許せない、ということがひとつある。続編を作るために前作の主人公や、重要な登場人物を無理矢理殺してしまうことだ。「アイアン・イーグル2」の冒頭で主人公が死んで新たな主人公に引き継がれたり、「ジョーズ'87/復讐編」で一、二作目の主人公が鮫に復讐されて死んだ(らしい)ことになっていたり、「エイリアン3」の冒頭でニュートとヒックスが死んでしまっていたりするという"続編を(安く)作るために退場していただきました"みたいなやり方には本当に腹が立つ。
「G.I.ジョー」続編でも、すっかり売れっ子となったテイタムが早々と退場すると知っていたので、これもまた期待値が下がる原因となった。

 結論から書けば、何も期待していなかったし、何も特別なものはなかったけれど、二時間弱の時間つぶしとしてはそれほど悪くはない。少なくとも「ダイ・ハード」最新作よりはずっと楽しめる、というくらいの作品ではあった。期待値は下げておくに限りますな。

 前作ラストで合衆国大統領に成り代わっていたザルタン。二期目の任期も終わりに近づいてきたので、いよいよ自らが属する組織"コブラ"の世界征服実現を目指す。世界征服といっても鷹の爪団あたりとは違ってマジモードで、まずはG.I.ジョーを殲滅し(ここでテイタムあっさり戦死)、配下の忍者ストームシャドー(イ・ビョンホン)と戦士ファイアフライ(レイ・スティーヴンス)を使って、コブラ・コマンダー(前作ではジョゼフ・ゴードン-レヴィットだったが、当然のごとくよく知らない俳優に交代している)を奪還、超兵器ゼウスを使って世界を屈服させようと企む。
 G.I.ジョーの生き残り三人、ロードブロック(ドウェイン・ジョンソン)、フリント(D.J.コトローナ)、・ジェイ(エイドリアンヌ・バリッキ)は、仲間の忍者スネークアイズ(レイ・パーク、前作に続いて顔は全く見えないが)、そして隠退生活を送っていた伝説の司令官コルトン(ブルース・ウィリス)と共に"コブラ"の陰謀に立ち向かう。

 G.I.ジョーほぼ全滅の初段が終わると、コブラ・コマンダー奪回時に負った傷を山奥で癒すストームシャドーを拉致しに向かうスネークアイズ+くのいちジンクスを描くパートと、アメリカ国内で大統領周辺を探る残りの善玉たちとのパートが交互に描かれる。ジョン・M・チュウ監督は、適当に見せ場を散りばめながらテンポ良く物語を綴っていくので退屈はしない。切り立った山の側面をワイヤーで移動していくスネークアイズ+ジンクスを、悪玉忍者たちが追っていく場面はなかなか見応えあり。


 終盤では善玉たちが合流し、ある事情からストームシャドーが善玉側に付くので、韓流大好きのご婦人方は大喜びであろう。反撃のための武器はコルトンが提供するのだが、家の中に武器隠しすぎ。むしろこの人が一番アブナイ、あんたこそテロを企んでいるのでは?と疑いたくなるが、武器庫の鍵を開くコードが"1776(もちろんアメリカ独立宣言の年ですね)"なのでやっぱり愛国者なのだろう。

 核保有国の代表を集めた偽大統領は、自らの力を見せつけるためにゼウスでロンドンを壊滅させてしまう。そのあと、悪玉たちと一緒にいたストームシャドーと、敵の中に潜伏していたスネークアイズらが大暴れし、大統領を救出するコルトン、ゼウスのコントロールボックスを持って逃走したファイアフライと対決するジョンソンなどが描かれ、アクションの見せ場のつるべ打ちとなる。
 
 欲を言えば、ストームシャドー氏も、悪玉側がゼウスのでモンストレーションをしてみせるのをのんびりと見物などしていないで、その前に暴れ始めてくれた方が八百万人のロンドン子にとっては有難かったような気もするのだが、ストームシャドーも急に善玉になったので、ワルだった頃の行動原理が抜け切れていなかったのだろう。

 レイ・スティーヴンスという俳優が好きなので、ジョンソンと彼の肉弾戦も楽しめた。ジョンソンはあまりにも強そうなので、スティーヴンスくらいの役者でないと互角という感じにならない。

 山岳地帯でのアクションとロンドン壊滅場面はC.G.I.大活躍だが、全体としてはアナログ的なアクション主体なのが良かった。前作のクライマックスの海中戦なんて、スケールが大きすぎて馬鹿馬鹿しかったもんな。

 中高年活劇俳優たちの大暴れをのんびりと見物していれば楽しく時間は過ぎていく(その分、前作のテイタム的なポジションのはずのコトローナの存在感の無さは異常)。このまま続けてシニア路線を行って、いつか「エクスペンダブルズvs. G.I.ジョー」を見せてくださいね。




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by broncobilly | 2013-06-07 18:31 | 映画評
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