おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
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「42〜世界を変えた男〜」(42, 13)

 アフリカ系アメリカ人として初の大リーガーになったジャッキー・ロビンソンの伝記映画。ロビンソンを演じるのはチャドウィック・ボーズマン。アフリカ系選手の起用を決意し、ロビンソンへの支援を続けるドジャース・オーナーリッキーにハリソン・フォード。

 意外だったのは脚本・監督がブライアン・へルゲランドなこと。サスペンスやアクションを手堅くまとめる人、という印象があったからだ。

 今回もトリッキーな球を投げ来るのかなあ、と思っていたら、あにはからんや直球勝負でありました。その直球ぶりが、この作品の良さであり、また物足りなさにもつながっている。

 賭けてもいいが、この作品は今後末永くアメリカの中高の教室で生徒たちに見せられることになるだろう。人種差別撤廃にロビンソンが果たした役割が実にわかりやすく説明されいる。そのうえ、教室での上映を困難にするような場面がない。主人公は画に描いたような偉人。

 へルゲランドは折り目正しく、テンポ良く物語を綴っていく。観ていて何度も胸が熱くなる。だが、人物の描写に深みがないので、感動も通り一遍なものになってしまう。善玉側はあくまでも善良。差別する側は改心したり、改心しない輩は罰を受ける。善玉側のマイナス面は全く描かれないし、差別する側の葛藤も描かれない。厳し言い方をすれば、底の浅さを感じてしまう。

 そんな中で、ハリソン・フォードだけはベテランの味で、自らが演じる役をシナリオに書き込まれた以上に深みのある人物にしている。

 と同時に、昔ながらの偉人伝、に徹しているおかげで、作品全体に品格のようなものがあるのも事実で、クライマックスがこれ見よがしなものではなく、抑制された描き方であるのは好ましい。

 大ホームランとは言えないけれど、三塁打くらいの出来にはなっていると思う。




ポスタ- A4 パターンB 「42 世界を変えた男」光沢プリント






 

by broncobilly | 2013-11-03 07:59 | 映画評
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