おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
by broncobilly
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新号
https://www.amazon.co.jp/キネマ旬報-2018年11月上旬特別号-No-1793/dp/B07HSLVBTN/ref=sr_1_3/357-6990759-6652933?s=books&ie=UTF8&qid=1540598296&sr=1-3&refinements=p_lbr_one_browse-bin%3Aキネマ旬報
外部リンク
最新の記事
以前の記事
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

「ノア 約束の船」(Noah, 14)

 ダーレン・アロノフスキーが"ノアの箱船"伝説を映画化した作品。ノアを演じるのはラッセル・クロウ。

 アロノフスキーのことだから、ひたすら抹香臭い映画になるわけもなく(というか、「π」、「レクイエム・フォー・ドリーム」、「レスラー」、「ブラック・スワン」同様、妄念に取り憑かれて暴走する人間の物語として観れば、なかなか面白い。

 いっそ、観客を置いてけぼりにして、「ファウンテン 永遠につづく愛」みたいに、自らの宗教観を得て勝手に延々と披露してくれた方がある意味面白くなっていたかもしれないが、まあ超大作ということでそうもいかず、特撮の見せ場も岩石男のクリーチャーも登場。一般の映画ファンも意識した作りになっている。

 ノアの父が殺される場面が最初の方にあるので、おお、これは敵討ちアクションみたいになるのか、と思っていたら、やっぱりそんな要素も入ってくる。なかなかサービス精神も旺盛である。

 お楽しみの洪水場面はなかなかの迫力で、「ポンペイ」の火山噴火シークエンスを観た時にはなかなかやっていると感心したのだが、やはりこちらの作品のスペクタクル場面の方が、がっちりと作り込んでいる感じがする。監督の差だろうか。

 だが本当に面白いのは、家族と共に生き残ったノアが、ある決断を迫られるあたりである。ここはドラマとしても盛り上がるし、クロウも大変な熱演である。

 "人間"のドラマとしてきれいにまとまって、クロウのアップで終わるかなと思ったら、空が映ってなんだか有難そうな虹の色が…。まあ、伝承でもそうなんだが、最後はやっぱり抹香臭くなりました。

 いろいろと気をつかっているなあ、と思うのだが、これでも上映禁止になる国があったり、アメリカ国内ではキリスト教保守派からバッシングされているとのこと。先ほど書いたように、アロノフスキーのビジョンを追求するか、いっそ、荒唐無稽な娯楽大作に徹するかすれば、もっと楽しめたと思うのだが、なんだか中半端な感じは否めない。




ポスター A4 パターンA ノア 約束の舟 光沢プリント

by broncobilly | 2014-06-15 11:20 | 映画評
<< 「ザ・ホスト 美しき侵略者」(... 「ポンペイ」(14)、「ニード... >>