おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
by broncobilly
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「イントゥ・ザ・ストーム」(Into the Storm, 14)

 アメリカ中西部の町を巨大竜巻が襲う。おしまい。ではなくて、高校の教頭先生が息子を捜すとか、ストーム・チェイサー内部の対立とか、サブプロットらしきものはあるのだけれど、とにかく前半は退屈で仕方ない。C.G.I.による嵐とか竜巻とかの特撮が始まると眠気が覚めるのだけれど、半端な人間ドラマみたいなものが始まると、また睡魔が襲ってくる。シンプルで型どおりだったけれど「ツイスター」はドラマ部分やキャラ造形がしっかりしていたよなあ、と改めて思う。

 視点が曖昧なのも問題で、一応は登場人物の誰かがまわしているカメラに収められた映像の組み合わせというPOV形式なのだが、しかし、えっ?これは誰の視点なの?といきなりオムニシエントな視点が混じったりして、フェアではないのですよ。

 しかしながら、終盤になっていよいよお目当ての竜巻大暴れという段になると、退屈している暇もなくなり、画面から目が離せなくなる。

 監督は「ファイナル・デッドブリッジ」を撮った御仁。ぼくは「ファイナル・デスティネーション」シリーズは、ねちっこい描写としつこさが好きで観ていたのだが、この作品だけはあまりにもねちっこくてしつこくてうんざりしてしまった。
 同じように感じた人が多かったのか、「デッドブリッジ」はシリーズで初めて興行的に惨敗。シリーズ打ち止めと相成った。

 しかし、ひたすらしつこくねちっこい語り口は、嵐やら竜巻やらに翻弄される人々、壊滅していく街を描写していく際にはなかなか効果的で、もうお腹いっぱいになるまでカタストロフを見せてくれる。C.G.I.の発達も大したもので、竜巻に吹き飛ばされた旅客機が木の葉のように宙を舞うあたりは、たいへんな迫力である。

 というわけで、つまらなくはなかったが、たぶんすぐに忘れてしまう作品。
 暑気払いには悪くないと思う。




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by broncobilly | 2014-08-25 08:20 | 映画評
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