おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
by broncobilly
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新号
https://www.amazon.co.jp/キネマ旬報-2018年11月上旬特別号-No-1793/dp/B07HSLVBTN/ref=sr_1_3/357-6990759-6652933?s=books&ie=UTF8&qid=1540598296&sr=1-3&refinements=p_lbr_one_browse-bin%3Aキネマ旬報
外部リンク
最新の記事
以前の記事
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

「シンデレラ」(Cinderella, 15)

 どんなストーリーかと言うと…、説明不要ですね。

 ケネス・ブラナーが監督なので、やっぱり時代物らしさはよく出ている。シンプルな物語を実写の長編にするために、原作の童話やディズニーのアニメ版ではさらりと流されている、シンデレラがなぜ辛い状況に陥ったかを、かなり尺を取って説明している。ステランスカルスガルドの奸臣を登場させたり、王子リチャード・マッデンと父王デレク・ジャコビとの間の情愛をしっかりと描いたり、いくつか新しい要素を加えてはいるのだが、基本的には原作(とアニメの)スピリットに忠実で、現代的にしすぎていないところがいい。

 本家ディズニーのアニメを始めとして、最近の"お伽噺"映画は、フェミニズムの観点を強調しすぎて、なんだかぎくしゃくしてしまっているような感じがしていた。ぼくは決して反フェミニズムというわけではないし、フェミニスト的な観点導入も絶対に必要だとは思うのだが、あまりにも前面に出すぎていると、お伽噺のふんわりとした愉しさが減少してしまうように感じていたのだ。

 その点、今回の「シンデレラ」は、きちんとやるべきことはやっているのだが、これ見よがしにはなっていない。継母ケイト・ブランシェットが、どうしてこんなイジワルなのかという心象も描かれてはいるが、あくまで後景にととどまっている。

 ヒロイン、リリー・ジェームズもたくましいのだけれど、つつましいたくましさ、芯の強さとして描かれる。それでも彼女が状況に流さているだけの受け身のヒロインではなく、自分の運命を切り開いていく女性であることは明らかである。
 別れ際に継母にかける言葉は、ある意味とてつもなく残酷なもので、気に入った。

 ユーモラスな場面も多いのだが、もうすこし洒落っ気が強ければ、もっと良かったと思う。

 ぶっ飛んだギャグや、ブラックすぎるユーモアがなく、現代性を隠し味にした正統的フェアリー・テイルになっているのが、この「シンデレラ」の強みであることも確かで、とりあえず素直に童心に返って楽しませてもらいました。





映画 シンデレラ Cinderella (2015) ポスター 約90x60cm ディズニー エラ キット王子 リリー・ジェームズ リチャード・マッデン [並行輸入品]




by broncobilly | 2015-04-25 22:37 | 映画評
<< 「フォーカス」(Focus, 15) 「ワイルド・スピード SKY ... >>