おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
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「海底47m」(47 Meters Down, 17)

 クレア・ホルトとマンディ・ムーアのアメリカ人姉妹がメキシコにバカンスに。現地で知り合った青年たちに勧められ、ケージの中に入って水中から間近にサメを見物するという奇特な遊びに興じようとするが、老朽化したケーブルが切れてしまったため、ケージに入ったまま海底に一直線。 
 
 タイトルに「ヨハネス・ロバーツの海底47m」と出るので、アンタはD.W.グリフィスか? それともジョン・カーペンターか? まあ、とにかくよっぽど個性的な演出を見せてくれるんだろうなあ、と眉に唾しつつ、少しは期待もしながら観始めたのだが、特に酷い演出もない代わりに、ことさらに感心するようなところもなかった。 

 引っ込み思案のホルトと活発なムーアというキャラの描きわけも通り一遍ではあるが、ないよりはあった方がいいので文句は付けずにおく。サメ見物アトラクションを提供する船のキャプテンがマシュー・モディーンなので、これはなにかあるのかな?と思ったのだが、何もありませんでした。 

 ケーブルが切れてケージが海中に没するあたりも、サスペンスを盛り上げようというつもりはないらしく、案外あっさりと処理しているので拍子抜けしてしまう。 などと書くと退屈な作品のようだが、ケージの外に出たらサメ、急いで海面に出ようとすると潜水病、ボンベの酸素は刻々と減っていく、といくつも障害が設定してあり、上映時間が90分丁度なので、まあすらすらと観てはいられる。 
 と同時に、もっとやれるはず、もう一押しも二押しも欲しい、と物足りなさもあり。 

 いただけないのが終盤のツイストで、シナリオも担当しているロバーツ監督は鼻高々なのかもしれないが、伏線の張り方が下手くそなので、何度か映像化されたことのあるアメリカ短編小説の古典を読んだことがある人なら(なくても、このサゲは多数の映像作品で利用されているので、どれか一つでも観たことがある観客なら)引っ掛かることはないだろう。 

 とまあ、つまらなくもなければ、たっぷりハラハラさせてくれて満足、というわけでもなく、スッキリしない気持ちで劇場を後にしたわけだが(そのまま同じシネコンで「ボブ・ディラン 我が道は変わる〜1961-1965 フォークの時代〜」を鑑賞。こちらは実に良かった)。この作品、あちらでは製作費がかかってない割にはヒットしたとのことで、続編の製作が決定したとのこと。タイトルは「海底48m」。マジです。

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 「キネマ旬報」明日発売。連載はピーター・トライアス氏との対話。Part 2ですよ。




by broncobilly | 2017-10-04 17:40 | 映画評
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