おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
by broncobilly
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新号
https://www.amazon.co.jp/キネマ旬報-2018年11月上旬特別号-No-1793/dp/B07HSLVBTN/ref=sr_1_3/357-6990759-6652933?s=books&ie=UTF8&qid=1540598296&sr=1-3&refinements=p_lbr_one_browse-bin%3Aキネマ旬報
外部リンク
最新の記事
以前の記事
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧

「トレイン・ミッション」(The Commuter, 18)

 元警官の保険会社社員リアム・ニーソンが会社を解雇された日、通勤列車で帰宅途中に謎めいた女性ヴェラ・ファーミガから奇妙な依頼を受ける。高額の報酬と引き替えに、乗客の中から一人の人物を捜し出すこと。つい、前払い金を手にしてしまうニーソンは、やがて彼自身、家族、目標の人物、そして乗客たちのサバイバルのために闘わねばならないこととなる。

 ジャウマ・コレット-セラとニーソンがコンビを組んだ「アンノウン」、「フライト・ゲーム」は、どちらもヒッチコック的ミステリ・サスペンスの要素と「96時間」的な'ニーソン無双!'の要素が巧く融合していて楽しめた(「ラン・オールナイト」も、傾向の違う作品だが面白かった)。

 ミステリ的な要素で言うと、「トレイン・ミッション」の最初の方で主人公の元相棒の刑事でパトリック・ウィルソン、警部に昇進した元同僚の役でサム・ニールと、そこそこ大物である二人の俳優が、が顔を出す。

 こうなると可能性は、いくつかに限られるわけで、①こいつらが黒幕で、そうだったのか!と観客が驚く(わけがない。最悪のパターン) ②どちらかが黒幕で、どっちだろう? と観客に考えさせる。③どっちかが黒幕なんだろうなあ、と観客に推理させて、実はなんの関係もなく、真実は意外なところにあり、二人の存在は観客をミスリードするためのもの ④どっちかが黒幕なんだろうなあ、と観客に推理させるが、真実は意外なところにあり、二人の存在は観客をミスリードするためのものだが、ちゃんとと真相にも絡んでいる(最善のパターン)が考えられる。
 「トレイン・ミッション」が、どのパターンに当てはまるのかは、もちろんここには書きません。

 ギャラの高そうなウィルソン、ニール、ファーミガは、最初の方にちらりと顔を出したら、あとは最後の方まで出てこないし、その次にギャラの高そうなジョナサン・バンクスとエリザベス・マクガヴァン(「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」!)も早々と退場。危機に遭う乗客たちは有象無象という感じだが、「スタートレック/ディスカバリー」のシャザド・ラティフが乗っていたり、「ブラック・パンサー」で可愛かったレティシア・ライトが、ちらっと出てきたりするので、まあ退屈はしない。

 正直、ミステリ的な'仕掛け'は雑だし、真相にも意外性が足りないのだが、ぼくは基本的に列車アクションが好きなので点数が甘くなる。

 さすがに少々老けてきたとは言え、やはりニーソンが演じる格闘場面には、他の役者にはない魅力がある。殴ったり蹴ったりに、なんというか、'説得力'があるのです。

 C.G.I.による列車転覆は大きな見せ場だが、ぼくの年代(年寄り)だと、やっぱりここは実物の列車かミニチュアでお願いしたかった。

 むしろ、その後、黒幕が正体を表す最後の一幕が、乗客たちの反応も含めて面白い(「スパルタカス」かよ!)。

 「アンノウン」、「フライト・ゲーム」よりも落ちるとは思うが、この手の作品は歓迎したいので、またコンビを組んでくださいね。

e0160746_07105076.jpg


by broncobilly | 2018-04-02 07:11 | 映画評
<< 「タイタン」(The Tita... 「レッド・スパロー」(Red ... >>