おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
by broncobilly
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「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル」(Jumanji: Welcome to the Jungle, 17)

 95年のヒット作と同じ原作を基にしているとのことだが、ゲームの世界に入り込んで冒険するということと、CGIの猛獣が多数登場するということ以外は、まったく別物に感じられる。

 つまらないかというと、そんなことはない。テンポも良いし、俳優たちの使い方もツボである。

 それにしても、「パワーレンジャー」(17、劇場版)といい、「スパイダーマン ホームカミング」といい、「IT」といい、なんですか、この'ジョン・ヒューズ・リバイバル'みたいな'動き'つうか'うねり'は?
 と思ったら、原案で脚本家の一人でもあるクリス・マッケナは(テレビに「フェリスはある朝突然に」が映っているのを観たスパイダーマンが「良い映画だね!」と叫ぶ)「ホームカミング」の脚本も書いていたのですね。この人が書いた「レゴ: バットマン・ムービー」のブルース・ウエインの'こじらせ方'も、やっぱりヒューズ的だったもんな。

 はみ出し者の高校生たちが居残りを命じられて、徐々にお互いを理解して…、なんて、まるっきり「ブレックファースト・クラブ」。

 「ジュマンジ」ワールドに入り込んでからは、設定が設定だから当たり前だが、ゲーム感覚で物語が進んでいって、これは別にどうということもない。途中で90年代にゲームの世界に引きずり込まれた先輩が合流するあたり(メタリカのTシャツが小道具として利いている)が、ちょっと面白い程度で、後は型どおりのことを型どおりに運んでいる。

 それでも退屈せずに観られるのは、ジョン・ヒューズ的なこじらせキャラを、ゲーム内のキャラに扮した俳優たちがストレートに演じていることで、ケヴィン・ハートは毎度お馴染みのケヴィン・ハートだが、「おれはオタクだ〜!」と絶叫するドゥエイン・ジョンソンというのは、やはり可笑しい。

 ぼくはジャック・ブラックが好きで、テネシャスDの来日公演を観に行った(とても空いていました)くらいなのだか、最近は調子を落としているなあ、というのが偽らざる感想だった。
 「ジュマンジ」では、(中身は)インスタ大好き女子高生をキャピキャピと演じていて、下ネタのかなりあるのだが、この設定によって中和されている。
 この人のひたすら押しまくるコメディ演技は、若い頃ならともかく、年齢を重ねると共に重くなり、アクが強くなりすぎていたが、今回は良い感じに軽い。

 ジェイク・カスダンの演出も、活劇場面は、まあ、こんなもんだろう、という程度だが、キャラを描き分ける場面の方が活き活きとしている。

 ゲームのラスボス演じているのがボビー・カナヴェイルで、通り一遍にしか描かれていないキャラなので、上り調子のこの人が演じていてもつまらない。

 このラスボスもそうだが、ゲーム内の世界観が薄っぺらいのがこの作品の弱点で、このあたりをもう一工夫すれば、なかなか楽しめる佳作、を越えた傑作になっていたかもしれない。

 でも、充分楽しめたし、ラストにお約束でGN'Rのあの歌が流れてきただけでも満足です。あのイントロがカットされていたのは残念でしたが。

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by broncobilly | 2018-04-08 09:41 | 映画評
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