おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
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「呪われた死霊館」(Malevolent,18)

80年代半ばのグラスゴー。ジャクソンとアンジェラの兄妹は、仲間たちと共に、アンジェラに霊媒の能力があると偽って幽霊退治のインチキ商売をしている。だが幼い姉妹たちが兄の手にかかって殺害されたという屋敷へ商売に赴くと、そこには確かに何かがいた。そして、アンジェラには、その‘なにか’が見えるようになっていた。

 Netflixのオリジナル作品は玉石混合で、まあ実際のところ石の方が多い。「死霊館の呪い」も、あまりと言えばあまりの邦題だし(原題はMalevolent)、IMDbを覗いてみても評価が極めて低いので、いつもならパスするところである。にも関わらず、どうして観てしまったのかというと、主演がフローレンス・ピューという女優さんだったから。知らない名前だったのだけれど、パク・チヤヌク監督版の「リトル・ドラマー・ガール」に主演で、グレタ・ガーウィグ監督版「若草物語」ではシアーシャ・ローナン、エマ・ワトソンと共演してエイミー・マーチを演じているとなれば、注目しておかないわけにはいかないではないか。

 で、作品そのものには期待を持たずに観始めたのだけれど、それがかえって良かったのか、思いの外楽しめた。

 オーフラ・デ・フルル監督の演出は、雰囲気重視で淡々としているのかと思えば、急に大きな音を立てて驚かせる場面もいくつかあり、じっくり見せたいのか、とにかく怖がらせたいのか、どっちつかずで前半はピューの熱演もあって退屈こそしないものの、特に感心するような要素もない。

 ところが、おお!と身を乗り出すことになるのが後半の展開で、これからご覧になる方のために詳しくは書けないのだが、幽霊屋敷ホラーから、別系統のホラーへとググッと舵を切るのである。
 そうなると、そっち系統ホラーとしての描写が意外と徹底しており、そっち系統と幽霊もののカクテルが、意外と上手くいっていることもあって、こちらも襟を正して画面に向き合うこととなった。

 全体の尺が九〇分足らずなので、飽きる暇もなく、後半はかなり加速して一気に見せる。

 屋敷を脱出したアンジェラ/ピューが、ある人物と出会う場面は特に気に入ったし、ラストの余韻もいい。

 上記の二つの場面ではピューが、なるほど、これなら売れっ子になるなあ、と思わせる表情を見せてくれる。

 小粒ながら拾いもの。
 そして、フローレンス・ピューには、やはり注目しておこう。

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by broncobilly | 2018-10-10 15:36 | 映画評
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