おにがしま


映画批評家      鬼塚大輔      による映画評その他なんだかんだブログであります。
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"幻の怪演技"本邦初登場!(だと思う、多分)

 明日は武道館へクラプトンを聴きに行くので、今日のうちに日曜の番組予約をしておこうとTV雑誌をチェックしていたら、おお! CS、シネフィル・イマジカで「セクシー・ビースト」やるじゃーん!!
 2000年製作の作品でベン・キングスレイがアカデミー助演男優賞にノミネートされた。なかなか公開されないのでDVDを取り寄せてみたのだが、いやあ、面白かった。
 引退した金庫破りゲイリー(レイ・ウィンストン)は妻や仲間と共に田舎でのんびり暮らしているのだが、大仕事に彼を使おうとギャングのドン・ローガン(キングスレイ)が乗り込んできて・・・・、という話。
 とにかく、キングスレイ/ドンが凄い。こいつが来ると知らされてゲイリーたちは焦りまくり、怯えまくり、ここだけでも面白い。あまりの落ち込みぶりに過剰反応で、ドンが姿を現すと観客はがっかりするのでは、なんて思っていたら大間違い。
 実際に登場するとこわい、こわい。あまりにも怖すぎて笑ってしまう。人気のある悪漢には、ゴールドフィンガーにしても、レクター博士にしても、どこか茶目っ気があるのだが、ドンはひたすら怖い。直球で怖い。しかし、そのコワサがえもいわれぬユーモアになっているのだ。
 とにかく、キングスレイの怪演技のためだけでも観て損はしません。地味な作品で出番は少ないのにオスカーにノミネートされたのも当然。ストーリー展開にも意外性があって実に面白い。最近、狂い咲いたかのように活躍しているイアン・マクシェーンも後半に登場してさすがの貫禄を見せてくれる。
 お勧めなんだけど、これ、今まで日本では劇場公開はおろか、DVDリリースも、TV放送もなかったんだよね。貴重な機会かもしれないので(もちろん、何度か再放送されるはずだが)、シネフィル・イマジカ観られる人はチェックして欲しい。あるいは加入している知り合いがいたら録画を頼むとか。

by broncobilly | 2009-02-14 09:40 | 映画メモ
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